仕事の都合や研究のため、私は中国や韓国などを訪れる機会があるのですが、今回は中国についてのこぼれ話を少し。
かつて、日本が倭国と呼ばれ、また中国が隋、朝鮮半島には高句麗、百済、新羅などの国が存在していた時代。
超大国、隋をはじめとして、大陸や半島の文化は日本よりもずっと先進していました。
そのため、帰化人と呼ばれるそうした国々の文化人や技術者、建築家などが、日本において時代の最先端をいく情報を伝えていたといいます。それは、学問や仏教などの宗教、芸術、場合によっては日常の習慣に至るまで及んでおり、当時の日本は中国の文化を参考にした生活をしていたと見られています。
いいえ、むしろ、大国からの使者が太宰府に訪れた時や、遣隋使などとして中国に赴く際には、現地の言葉から挨拶、食事の作法といった細かいことまで知っておかなければ、礼儀知らずと思われる可能性もあったといえるでしょう。
とはいえ、それから約1,400年。
現代の日本は独自の歴史を作り上げ、また、欧米からの影響を受けつつ、新しい文化や技術を次々と発信する立場となりました。
また、中国は伝統を重んじていながらも、現代に即した独特の国風を誇っています。
そう、今では、それぞれの国がおのおのの文化を形成し、当然のことですが、日常生活における常識は異なっているのです。
特に、庶民の暮らしの中では、時折、驚くような慣習が存在していることがあります。
たとえば、食事。
中国では、蟹、魚、鶏などの料理を食べる場合、殻や骨などをお店のテーブルの下にポイと落とします。リンゴの芯や蜜柑の皮など、果物を食べる場合も同様です。これは、庶民のレストランでは、どれだけ散らかして食べるかが、「美味しいです。」の言葉の代わりになるからだと聞いたことがあります。北京や上海などの都会では、さすがにこういった慣習は見られないのかも知れませんが、私が訪れた地方都市では、よく目にする光景です。
そうした方法は日本では考えられない習わしですし、確かに日本人から見れば、見た目がいいとはいえませんが、それもまた文化のひとつ。面白いと思います。
北京はオリンピックが控えていることもあり、「お行儀のいい」お店が多いのですが、取材や研究で中国の地方を訪れると非常に興味深い場所が多く、好奇心をそそられます。
また、中国のトイレ事情については、皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? たとえば、ドアや仕切りがなかったり、便器がなかったり、というように。
上海や北京など、都会ではそうした場所も減ってきていますが、都市部を外れると、まだまだ主流のようです。
そのため、日本のトイレを当然と思っていると、軽いカルチャーショックを受けるかもしれませんね。
また、私は実際に見たことがないのですが、知人の話によると、オムツをするような小さい子供が、お尻に穴が開いたズボンをはいているとのこと。なぜなら、中国ではオムツ文化が日本ほどではなく、用を足したくなったら外でする、というのがまだまだ慣習として残っているそうなのです。
などなど、日本に住む私たちからすると、信じられないような文化が色濃く残る中国ですが、実は近代的な特徴が見られるのも、中国ならでは。
日本においてもIT産業は飛ぶ鳥を落とす勢いで成長していますが、現在の中国においても、そうした業界の伸びは顕著。
人口が多いせいもあり、その成長率は目を見張るものがあります。
こうしたアンバランスが魅力の大国、中国は実に興味深い国といえます。
皆さんも、隣国の文化と歴史を覗いてみてはいかがですか?